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硬質クロムめっき(ハードクロムめっき)専門メーカー 第一化学工業株式会社

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2024/10/28

硬質クロムめっきにおけるバフ研磨について①

以前に当ブログでバフ研磨について解説をさせていただきましたが、お客様のお問合せも多く、
今回はより深くバフ研磨に関して解説させていただこうと思っています。

 

以前の記事はこちらになりますので、是非ご覧ください。

 

 

硬質クロムめっきの表面処理として欠かせないバフ研磨ですが、始めにバフ研磨の基礎知識から、
そのメリット・デメリットまで詳しく解説致します。

 

バフ研磨とは?

 

 

バフ研磨とは、回転するバフホイールに研磨剤を塗布し、ワークの表面を研磨することで、光沢を出したり、
表面の粗さを整えたりする加工のことを指します。

 

硬質クロムめっきでは、めっき後の表面に発生するクラックを埋めることで、耐食性を向上したり、
鏡面のような光沢を出したりするためにバフ研磨が行われます。

 

 

バフ研磨のメリット

 

高い光沢:バフ研磨によって、鏡面のような高い光沢を出すことが出来ます。 
耐食性の向上:バフ研磨により、めっき層の微細なクラックを埋めることで、耐食性を向上させることができる。
寸法精度:バフ研磨によって、ワークの寸法精度を向上させることができます。
バリ取り:バフ研磨によって、ワークに発生したバリを取り除くことができます。

 

バフ研磨のデメリット

 

寸法変化:バフ研磨によって、ワークの寸法が若干変化する場合あります。
熱による変形:バフ研磨は熱を伴うため、ワークが変形する場合があります。
環境負荷:バフ研磨には、研磨剤や冷却液など、環境負荷の高い薬品を使用する場合があります。

 

 

バフ研磨の種類

 

バフ研磨には、大きく分けて乾式バフ研磨と湿式バフ研磨の種類があります。

 

乾式バフ:バフに油を塗布して行う研磨方法で、硬質クロムめっきによく用いられます。

 

メリット
高い光沢:油を用いて研磨するため、高い光沢を得やすい。
複雑な形状への対応:手作業による研磨のため、複雑な形状のワークにも対応しやすい。
長寿命バフの寿命が長く、経済的である。

 

デメリット
環境への負荷:油を使用するため、環境への負荷が大きい。
作業者の健康への影響:油煙が発生し、作業者の健康に悪影響を与える可能性がある。
火災の危険性:油を使用するため、火災の危険性がある。

 

湿式バフ:水溶性の研磨剤を使用する研磨方法で、環境負荷が低いという特徴があります。

 

メリット

環境負荷の低減:水溶性の研磨剤を使用するため、環境への負荷が低い。
作業環境の改善:油煙が発生しないため、作業環境が改善される。
冷却効果:水により冷却効果があるため、ワークの変形を抑えられる。

 

デメリット

光沢がやや劣る:乾式バフに比べて、得られる光沢がやや劣る場合がある。
錆の発生:水を使用するため、錆が発生する可能性がある。
バフの寿命が短い:水によるバフの摩耗が早く、寿命が短い。

 

弊社では乾式バフを採用しております。

 

バフ研磨は、硬質クロムめっきの仕上げに欠かせない工程です。高い光沢や耐食性、寸法精度を得るためには、
バフ研磨のメリット・デメリットを理解し、適切な方法を選択する事が重要です。

 

次回は、バフの種類や作業工程について詳しく解説していきます。次回も是非ご覧ください。

 

バフ研磨に関して、ご不明点やご質問が御座いましたらお気軽にお問合せ下さい。