お客様からのめっき処理方法のご要望に応じて、製品ごとに処理工程は異なりますが、
ここでは製品が弊社に到着してからの基本的な流れを簡単に説明します。
①製品の入荷時外観検査
お客様からお預かり製品に錆や傷・打痕等がないかをチェックします。
②めっき処理前の寸法測定やバフ研磨・マスキング処理
精度のある製品はめっき処理後、公差内に収まるようめっき前の寸法とめっき後の寸法の測定を
行ったり、バフ研磨の指示がある場合、事前にバフ研磨を行います。
マスキング処理はめっき不要箇所にアルミテープなどで覆い、めっきが付かないようにします。
③前処理
・脱脂
製品についた汚れや油脂などを除去します(苛性ソーダ水溶液に浸漬)、
・酸活性(酸浸漬)
不動態被膜(酸化膜)を除去します。
・エッチング(陽極処理)
製品を陽極にすることで、めっきを行う表面を溶解します。これは脱脂・洗浄の効果と
めっき面を多少荒らすことでめっきの密着性を向上させる効果があります。
④めっき処理
電気を流し、クロム金属を析出させ、めっきを付けます。ただし、硬質クロムめっきは
均一電着性が悪いため、治具を取り付けることで、めっき付きづらい箇所にもめっきが
付くように処理を行っていきます。
⑤洗浄・乾燥
めっき処理後、十分な洗浄と乾燥を行います。
マスキング処理をしている場合、マスキングで覆っている箇所を取り外します。
⑥めっき後検査
寸法がある製品はめっき後に公差内に収まっているかの検査を行います。
⑦出荷時の最終検査
出荷前時に汚れや傷・打痕等がないかの最終的なチェックを行います。その後、
製品の材質によっては防錆の油を吹きかけ各企業様のもとへ出荷致します。
弊社ではめっき担当・検査担当・出荷担当等とそれぞれ分業制とし、効率よく処理を進め、
また各企業様へ迅速に製品をお戻し出来るよう取り組んでおります。