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硬質クロムめっき(ハードクロムめっき)専門メーカー 第一化学工業株式会社

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2024/04/08

剥離について その①

剥離処理とは、金属の表面に覆われためっきを剥がす処理で、剥離をする事で母材の素地を露出させる事です。
 
剥離後、またその母材にめっきを施す事(再めっき)をする事で、同一の製品を再利用する事が出来ますので、お客様からのご要望も大変多い、処理方法になります。

 

今回はそんな剥離や剥離再めっきをする主な理由やメリットについてお話ししていきたいと思います。

 

 

剥離をする主な理由やメリット

 

 

①使用品の再利用

 

硬質クロムめっきも使用の仕方や使用頻度などにより異なりますが、時間の経過とともに摩耗していきます。

 

摩耗してしまった製品を替えて、新しく一から製品の再製作を考えると、既存の製品を再利用する事が
出来るのであれば、費用的・時間的コストを短縮出来ます。

 

そのような観点から、弊社に剥離と再めっきのご依頼をいただく事が多くあります。
 

 

②めっき処理後の加工時の研磨等で削り過ぎてしまった時

 

一例として弊社でめっき処理後、お客様が、後加工をする際に、何か不都合が起きてしまって、
剥離をして、もう一度、加工をしたり、再めっきを行う必要が生じた。
 
以上が剥離や再めっきをする主な理由やメリットとなります。

 

 

尚、めっき処理後の製品に、後日『剥離をせずにそのまま上乗せ出来ないか』と
問い合わせがありますが、基本的にはあまりお勧めしておりません。

 

理由は様々ありますが、例えば他のめっき会社で行っためっきの上にめっきを上乗せしたい場合、
弊社と他社とではめっき液の種類や処理工程が異なる可能性がある為、めっきの密着度や
風合いが異なり、密着不良を起こす可能性があります。

 

また、以前に弊社でめっき処理を行った製品でも、前回めっき処理した時と、
完全に同一な条件ではないため(気温や湿度など)、基本的には剥離をしたのち、
再度めっき処理を施すことをお勧めしております。
 

 

剥離をすることで、様々なメリットがありますが、同時に剥離にも実はデメリットもあり、
場合によっては剥離をしない方がいいケースなどもあります。
次回は剥離や再めっきをするデメリットのお話をさせていただきます。

 

また弊社ホームページにも剥離処理の内容を記載しておりますので併せて御覧下さい。

 

剥離