2025/02/03
硬質クロムめっきについて③
はじめに
前回までは、硬質クロムめっきの基礎知識、メリット・デメリット、そして作業工程について解説しました。
今回は、硬質クロムめっきが実際にどのような製品に利用されているのか、そして今後の展望について
詳しく見ていきましょう。
硬質クロムめっきの応用
硬質クロムめっきは、その優れた特性から、実に様々な分野で利用されています。
金型: プラスチック射出成形用金型、ダイカスト金型など、繰り返し使用される金型に多く用いられます。
工具: 切削工具、研磨工具など、高い耐久性が求められる工具に利用されます。
機械部品: エンジン部品、ポンプ部品、バルブ部品など、摺動部や摩耗しやすい部品に多く用いられます。
自動車部品: シリンダーライナー、バルブシート、クラッチディスクなど、高い耐久性と耐熱性が
求められる部品に利用されます。
その他: 印刷ロール、紙漉きロール、医療機器など、様々な製品に利用されています。
膜厚や寸法管理の難しさ
硬質クロムめっきでは、膜厚や寸法を正確に管理することが非常に重要です。
膜厚が薄すぎると耐摩耗性が不足し、厚すぎると製品の寸法が変化してしまう可能性があります。
また、複雑な形状の製品では、膜厚のバラつきが生じやすく、品質に影響を与えることがあります。
硬質クロムめっきの今後
近年、環境への配慮の点などから、めっき業界にも年々、風当たりが厳しくなっております。
また、DLCコーティングや窒化処理など、硬質クロムめっきに代わる新しい表面処理技術も開発されています。
今後の硬質クロムめっきは、以下の方向で発展していくだろうと考えられます。
環境負荷の低減: 新しい環境対応型めっき技術の開発。
高機能化: 耐摩耗性だけでなく、耐腐食性、潤滑性、耐熱衝撃性などをさらに向上させた高機能なめっきの開発。
新しい材料との組み合わせ: 新しい材料との組み合わせにより、従来の硬質クロムめっきでは実現できなかった
性能を実現する。
まとめ
今回は、硬質クロムめっきの応用と今後についてを解説しました。
硬質クロムめっきは、私たちの生活を支える多くの製品に利用されており、
今後もその重要性はますます高まっていくでしょう。